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Windows10の無償アップグレードはメリットがあるのか

マイクロソフト(以下MS)がOSの無償アップグレードという大胆な戦略に出てきました。(一年間期間限定ですが)

背景にはやはりアップルなどから大きく突き放されたタブレット端末や、PC事業不振などで
自社の時価総額が大幅に下がった事も大きな要因ではないでしょうか。

では本題です

栄光を再び求めるMSの戦略

かつて、世にWindows95や98が登場した頃は店頭に行列ができ、社会現象にもなりましたが、
それもインターネットの普及により下火になってきました。

Windows2000からXPにかけてかなりシステム的に安定化が図られ、
現状でもWindows2000やXPを継続して使用している法人も多いはずです。

2014年10月デスクトップOSシェア(マイナビニュース参照)小数点以下は割愛して作成しました。

2014年10月デスクトップOSシェア

Windows10は、PCはもちろん、タブレット、スマートフォン、Xboxといった大きな画面から小さな画面を網羅、さらには画面さえないIoTデバイスなどなど、あらゆるデバイスで稼働する。今後数年間で、地球上で最大のインターネットサービスになるとMicrosoft(PC Watchより)

相変わらず独占欲むき出しですが、独占禁止法で痛い目にあったのを忘れたのでしょうか。

WindowsXP移行に某大なエネルギーを注いだにも関わらず、
無償アップグレードだからじゃあ乗り換えますとはいかないと思います。

プレビュー版もすでに公開しており、レビューはまあ上々みたいですが、個人ならいいでしょう、
しかし、企業のシステムに導入となると話は別です。

たとえこれが完全な製品版になったとしても同じでしょう。

即導入する企業管理者は、よほど企業内システムを熟知していて、いかなるトラブルにも即時対処できるスペシャリストの方です。

もっとも、この様な優秀な管理者さんは即導入はしないでしょう。

それか、全く逆の「無償!?やった!!アップグレードね」とまあ、企業には絶対いてほしくない管理者さんですね。

個人ユーザーと法人ニーズの違い

個人の場合は新しいものが出ればうれしいでしょうし、トラブルが起きても自己責任でなんとでもなりますのでかまわないと思います。

しかし企業は違います。
PCの台数が少なければ対処は可能だと思いますが、50台~1000台規模になると無償だからと、
ろくな確認もとらずにアップグレードしてしまうと思わぬトラブルになりかねません。

それは、XPから移行された企業であれば嫌というほど経験されたはずです。
個人であれば「遊び」で終われますが、企業には「資産」がありこれを受け継いでいかなければいけません。

無償だろうと有償だろうと運用できなければただの「ゴミ」です。

いらない機能満載

今に始まった事ではありませんが、いらない機能も満載です。

一例として、

Windows10の為にわざわざ新ブラウザを開発

良いですけど別に、速ければ使うでしょう。
それと、2016年1月からIEは最新版のみのサポートになるとありますが、新ブラウザの為の布石でしょうか。
過去記事「マイクロソフトがIEのサポートを最新版のみに」参照

デスクトップ用のOffice2016も開発中

またバージョン上がるとはうんざり・・・互換性は記載されていませんね。
ちなみに、Office2013はWindows8用に最適化されている様で、Windows7では重い様です(少し話がそれました)

Xboxとの連携

これこそいりません。
企業が導入したとして、職場のPCでゲームすると考えますか?オンラインゲームなんて腐るほどありますし、
この機能を盛り込む考えがすでにスマホ市場から遅れを取っている証拠です。

参照リンク

・Windowsは地球上最大のインターネットサービス(PCWatchより)

*****     まとめ     *****
  • 無償提供でもすべてのユーザーは取り込めない
    現行OSサポート(延長含む)は、Windows7が2020年まで、Windows8が2023年までとなっています。これは企業に限らず個人もそうなんですが、企業の場合、XP騒動から7とか8にアップグレードした所は
    無償であろうと行わないでしょう。Windows2000やXPを使っている企業は今回の対象から外れてしまう為、
    資産運営やPCに問題なければ旧OSを使い続けると思います。
    そして個人ユーザーですが、趣味やレビュアーなどの仕事をされている方などは取り入れていくでしょう。
  • 一気に入れ替えは不可能
    OSでは9割近いシェアを持っていますが、今だXPやWindows7の人気は高く、
    これを一気に入れ替えようという戦略でしょうがそうは上手くいきません。
    旧バージョンを使用している法人や個人はそれなりの意図があり
    無償にした所ですべて上手くいくかと言うとそれは無理な話です。コアなユーザーでなければ、最小限スペックで快適に動作するOSで十分ですから。Windows2000は優秀なOSでしたが、現状ではちょっと厳しいので、XPとWindows7の良い所を取り、
    余計な機能を削ぎ落としたOSにして、旧バージョンとの互換性を充分に取りサポートサイクル期間を見直す。
    そして、OS等の価格を大幅に下げる。(OSだけで1万越えは異常。また純正Officeの価格も異常)

    これだけやればユーザーに購買意欲が戻ってくると思いますけどね。現状は厳しいでしょうが、
    戦略を見直すならこのくらいはやってほしいものです。

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