今、日本のものづくり企業が生き残りをかけ模索しています。
それはご存知の通り、パソコン事業も例外ではありません。
すべての商品を記事にするのは無理があり、ブログ趣旨から大きく外れてしまいますのでパソコンのみにできるだけ焦点をあてて書いて行きたいと思います。
では本題です
PC/AT互換機(DOS/V機)が日本に出てきた時代、ちょうど、Windows95が出荷された段階でここで上手く舵をきれたかどうかでも大きなひとつの分岐点だったと思います。
NECという安心感
PC98という国民機で国内で圧倒的シェアを確保し業界をけん引してきましたが、DOS/V機の登場と共に、海外ブランドに徐徐にシェアを奪われ、Windows95発売あたりからPC/AT互換機にシフトせざるを得なくなり現在に至ります。
・PC98とは
全盛期は独自のCPUも搭載していたのですが、現在は内部部品供給にとどまりパソコン本体も販売されていますが、やはり価格面で一歩後退してしまうのは事実でしょう。
NECパソコンの良い所は、国内で一度は天下を取りましたのでユーザーにして見れば「サポートなどによる安心感」が一番だと思います。
技術力はありますので、今後に注目です。
ブランドに頼りすぎるソニー
PC/AT互換機として、約20年近くかけVAIOブランドを創り上げてきました。
今までのパソコンとは違い、デザインを重視したブランドだった事はユーザー以外でも分かります。
ですが、2014年7月に日本産業パートナーズにVAIO事業を譲渡した事は記憶に新しい所です。
世界のソニーであってほしいのですが、パソコンのVAIOブランドを完全に取り戻す事は現状では厳しいと思います。(新会社VAIOでも一応株主ですが)
今のソニーは、保険事業、ミュージック事業、ゲーム事業、音響や完全子会社のブロバイダ(ソネット)などがおもな稼ぎ頭ですが、売上を重視するあまり方向性を見失っている感じがします。
世界のソニーを復活させるには、すべての企業が同じ方向の製品(例えばスマホ)に向くのではなく、
売上に関係なくても奇抜なアイデアが求められると思います。
2001年に開催されたEXPOより(この頃のソニーはどこへ・・・)
意外だった事業縮小の東芝
東芝のパソコン事業縮小は結構意外でした。
比較的、安価で人気モデルを投入しており、世界シェアでも ランク上位に付けていたのに残念です。
今後は個人モデルを縮小して、法人モデルに特化するらしいですが、企業自体はパソコンの小型HDDなどで重要な部品の世界シェアを持っています。
企業自体は安定していますが、今後のスリム化を図る為の決断だと思われます。
・東芝、個人向けPC事業を大幅に縮小、一部撤退も(ITPROより)
独り勝ちエプソンダイレクト
エプソンと言えばプリンターなどが有名ですが、パソコンもしっかり販売しています。
当初はNECのPC98全盛期の頃、互換機としてPC販売もしていましたが、業界がPC/AT互換機におされてくるといち早く方向転換して、BTO(今では当たり前の部品ごとのオーダーメイド)パソコンに着手した国内の先駆者的存在です。
おもにネットでの販売ですが、安定した顧客と迅速配送を売りにしっかりと根づいています。
- パソコン事業だけでは難しい時代
2013年の世界売上トップ3を見ても、レノボ、HP、DELLと並びほぼ横一線で、しかもマイナス成長になっています。
新品で3万から6万前後で購入できる時代に、特化した業務(DTPなど)以外で
10万も20万も出す時代はすでに終わっています。 - 同じ方向を向いてはすべてダメになる
今はスマホ時代なのは分かりますが、全企業がすべて同じ商品を開発していては競争になるのは素人でも分かります。
パソコンのシステムは時代と共に変化していますが、パソコン自体が世の中から消える事は現状ではありえません。
経営は素人なので分かりませんが、企業内の優秀な人材をこれ以上海外に流失させない事が、日本の技術力維持に必要な気がします。